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木造一戸建ての解体に補助金はあるの?申請時の注意点と相続空き家に認められる条件とは

家の解体費用は、木造なら坪4~5万円が相場です。

一戸建ては33坪前後のものが多いため、解体費用は約150万円。解体だけでかなりの出費ですよね。

もし補助金があれば取り壊しやすくなるため、自治体の制度はぜひ活用したいところです。

この記事では「解体の補助金・助成金」について、解体補助金の特徴や解体補助金の具体例、補助金申請の注意点、解体して売却すると税金が安くなる制度などを紹介します。

ぜひ最後までご覧ください。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 家の解体に補助金が出るって本当?
  • 解体の補助金申請で気をつけることは?
  • 相続空き家の3,000万円特別控除に該当するのはどんな条件?
株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.解体の補助金の特徴

日本全国的に老朽化した空き家が急激に増えていることが問題になっていますが、古い木造建築の解体は様々な補助金があることを知っていますか?

まず最初に解体の補助金の特徴について解説します。

解体の補助金は自治体のものが主体となっている

家の解体の補助金は、国の補助金や助成金は存在せず自治体のものが主体となっているという点が特徴です。

しかし自治体は国よりも財務基盤が脆弱であるため、補助金は「存在しない自治体」も多く、補助金は単年度で予算が組まれて行われるため、補助金がある年とない年があります。

例えば新型コロナウイルスの対応で、突発的に新たな予算が必要となった場合には、解体の補助金がなくなったりすることも多いです。

解体の補助金を継続的に実施している自治体はむしろ希であり、たまたま解体するタイミングで偶然にも補助金が実施されていれば利用できるという傾向があります。

募集期間がある

解体の補助金は募集期間があるという点も特徴で、募集期間(補助金の申請書類を受け付ける期間)は1~3ヶ月と非常に短くなっています

募集期間は短いために募集要項が公開されてからは書類が間に合わない場合もあるので、事前にある程度の書類を準備しながら、公募されたらスピーディーに申請をすることがコツです。

昨年に解体補助金があった自治体であれば、今年も募集される可能性が高いため、去年の募集要項を十分に確認しながら準備を進めておきましょう。

また、補助金の募集期間によっては自分の壊したいタイミングで壊せないという可能性もあるので、緊急性を要する解体であれば補助金を使わないという考え方も適切といえます。

要件が自治体の解消したい課題と関連している

解体補助金は、要件が自治体の解消したい課題と関連している点が特徴です。

単に取り壊したい建物に全て補助金が適用できるわけではなく、建物が自治体の解消したい課題に合致していないと補助金をもらうことができません。

例えば、足立区には不燃化特区内における支援制度が存在します。

足立区は区内の一部に昔からの木造住宅が密集している地域(いわゆる「木密地域」)があり、火災時に延焼が広範囲に広がりやすく、災害時の弱さが地域の課題となっています。

そこで、足立区では指定された木密地域内における一定の要件を満たした建物に対し、解体の補助金を出しています。

このように補助金はあくまでも自治体の課題の解消を促進するためのものであるため、自治体が解決したい課題以外の住宅に関しては、補助金は出ないのが一般的です。

したがって、仮に自分の自治体に補助金の制度があったとしても、要件に合致するとは限らないといえます。

2.解体補助金の具体例

各自治体の補助金の具体例は下表の通りです。(2021年3月時点)

自治体 補助金名称 補助内容
北海道札幌市 令和2年度札幌市危険空家等除却補助制度 1/3(上限50万円)
青森県弘前市 弘前市空き家・空き地利活用事業費補助金 1/2(上限50万円)
宮城県気仙沼市 がけ地近接等危険住宅移転事業 除却上限:80.2万円
群馬県前橋市 前橋市老朽空家等対策事業 1/3(上限10万円)
埼玉県さいたま市 さいたま市建替え工事助成制度 23%相当(上限60万円)
東京都世田谷区 世田谷区不燃化特区支援策 2.7万円/1㎡
新潟県長岡市 長岡市がけ地近接等危険住宅移転事業 上限97.5万円
石川県金沢市 危険空き家の解体(除却)に関する補助制度 1/2(上限50万円)
福井県大野市 大野市空き家診断 上限3.5万円
長野県長野市 長野市老朽危険空き家解体事業補助 1/2(上限50万円)
愛知県名古屋市 老朽木造住宅除却助成 1/3(上限40万円)
京都府京都市 京都市老朽木造建築物除却事業 2/3(上限60万円)
大阪府豊中市 豊中市木造住宅等除却費補助金 5/6~5/12(限度あり)
兵庫県神戸市 神戸市老朽空家等解体補助事業 1/3(上限50万円)
広島県広島市 広島市がけ地近接等危険住宅移転事業補助 1戸あたり97.5万円
徳島県徳島市 徳島市危険廃屋解体支援事業について 1/2(上限30万円)
愛媛県松山市 令和2年度老朽危険空家除却事業 4/5(上限80万円)
福岡県北九州市 老朽空き家等除却促進事業 1/3(上限50万)
長崎県長崎市 老朽危険空き家除却費補助金 上限50万円
熊本県熊本市 戸建木造住宅耐震改修事業 4/5(上限100万円)
鹿児島県鹿児島市 鹿児島市危険空き家解体工事補助事業 1/3(上限30万円)

解体補助金の対象となるものは、多くの場合、「特定空き家」と呼ばれる危険な空き家です。

朽廃が著しく、周囲に悪影響を及ぼしているような空き家や、がけ地に建っている空き家の取り壊しを促進している自治体も多いです。

さらに、建物の解体補助金がない自治体では、生け垣や塀等の解体の補助金がある自治体もあります。

解体補助金がない場合は、生け垣等の補助金がないかどうかも調べてみてください。

3.補助金申請の注意点

この章では補助金申請の注意点について解説します。

注意点1.常に自治体のホームページをチェックする

解体補助金を利用するには、常に自治体のホームページをチェックしたり問い合わせることが注意点です。

  • 補助金は、単に「○○市 解体補助金」と検索しただけでは出てこない可能性があるので、他にも「○○市 空き家 補助金」、「○○町 門扉 解体」等のキーワードでもチェック
  • 解体の補助金情報をまとめたポータルサイトがあるものの、最新情報かどうかは分からない
  • 募集が始まっていないと情報が公開されていないことがあるので、自分が解体したい物件の該当する市区町村には、定期的に電話で問い合わせることが大切

まとめサイトやホームページの検索のみに頼らずに、必ず自分で対象物件のある自治体へ直接問い合わせるようにしましょう。

注意点2.申請は自分で行う

申請は自分で行うこともポイントです。

補助金の申請は、行政書士等の専門家に依頼してしまうと、成功報酬として得られる補助金の10%程度を要求されることがあります。

自治体によっては、補助金の上限額が30万円までといった自治体もあるため、その中で10%も取られてしまうのは、かなりの痛手です。

解体の補助金は要件に合致さえすれば通るものがほとんどですので、少し手間はかかりますが、できる限り自分でチャレンジすることをおススメします。

注意点3.補助金は後から入ることを知っておく

多くの補助金で共通することですが、補助金はお金が後から入ってくるという点は知っておく必要があります。

例えば、上限50万円の補助金で取り壊し費用が150万円であった場合、一旦、150万円を解体工事会社に支払って、後から50万円を自治体から受領するということです。

つまり全額先に用意しておく必要があります

最初から補助金頼みでは解体できないため、お金が工面できない人は一時的に親戚等から補助金相当額を借りるといった対応が必要となります。

注意点4.申請が通らないことも覚悟しておく

補助金を利用する際は、申請が通らないことも覚悟しておくことがポイントです。

解体の補助金は、合否を判定するものではないので、要件さえ合致していればほとんど通ります。

しかしながら、募集要項を十分に読んでおらず、要件に合致していないのに申請した場合は、申請は通りません。

補助金の申請ミスを防ぐには、分からないことがあったら、その都度、役所にしっかり確認しながら申請書を書くことがポイントです。

4.解体して売却すると税金が安くなる制度

補助金ではありませんが、相続した空き家で一定の要件を満たすものは、解体して売却すると税金が安くなる制度があります。

この制度は、通称「相続空き家の3,000万円特別控除」と呼ばれる制度です。

不動産を売却すると、譲渡所得が発生するケースでは税金が生じます。譲渡所得は以下の計算式で求められる利益のようなものです。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用

それぞれの語句の意味は以下になります。

  • 譲渡価額は売却価格
  • 取得費とは土地については購入額・建物については購入額から減価償却費を控除した価額
  • 減価償却とは、建物の価値を減少させていく会計上の手続き
  • 譲渡費用は、仲介手数料や印紙税などの売却に直接要した費用

ここで、相続空き家の3,000万円特別控除が適用できるケースでは、譲渡所得の計算式は以下のようになります。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 3,000万円

上記の計算の結果、譲渡所得がゼロ(マイナスの場合もゼロ)となれば税金は発生しないことになります。

相続空き家の3,000万円特別控除の節税効果は大きく、特例を適用すると税金が生じないことが多いです。

相続空き家の3,000万円特別控除を適用するには細かい要件を満たす必要がありますが、主に以下の要件を満たす必要があります。

  • 相続の開始があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
  • マンション以外の建物であること
  • 昭和56年5月31日以前に建築された家であること
  • 家屋を取り壊さずに売る場合、売却時において、その家屋が現行の耐震基準を満たしていること
  • 相続したときから売却のときまで、事業の用または貸付の用および居住の用に供されたことがないこと

上記の要件の中に、「家屋を取り壊さずに売る場合、売却時において、その家屋が現行の耐震基準を満たしていること」という要件があります。

これは、「取壊してから売れば、耐震基準は満たしていなくても良い」という意味でもあります。

相続空き家の3,000万円特別控除の適用を受けるには、「耐震リフォームしてから売る方法」と「取り壊してから売る方法」の2通りがあります。

一般的に、耐震リフォームは500万円程度、取り壊し費用は150万円程度ですので、

取り壊して売却することを選択した方がコストを低く抑えることが可能です。

相続空き家の3,000万円特別控除を利用できれば、結果的に売却時の税金が安くなりますので補助金と合わせて節税特例の利用も検討することをおススメします。

尚、相続空き家の3,000万円特別控除は非常に細かい要件が設定されているので、以下の国税庁のホームページで要件を確認するようにしてください。

【国税庁HP】

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

家を取り壊すのとそのまま残すのと、どちらがお得?

せっかくお金をかけて解体したのに実は「解体しないで売却した方がコストがかからなかった」なんてことにならないよう、「空き家を解体してから売却」「空き家はそのままで売却」のそれぞれのコストを必ず調べましょう。

解体を具体的に進めていく前にしっかりと、売却査定をしてもらうことが大切です。

あくまで査定額は不動産会社がいくらで売れそうなのか判断した価格です。

不動産会社ごとに、実績や算出方法が異なるので、不動産会社によって査定額がバラバラになってしまうことが一般的です。

その為、不動産査定は複数の不動産会社に依頼して、比較検討することがとても大切です。

査定額が高すぎる不動産会社は危険

査定額が高すぎる不動産会社は危険

ただ、複数の不動産会社を自分で調べて、1社ずつ何度も査定依頼を進めるのは大変です。

そんな時に不動産一括査定サイトの活用を強くオススメします。

不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

一括査定サイトのオススメ3選

  1. 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「

    すまいValue

  2. NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「

    HOME4U

  3. 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「

    イエウール

  4. ※番外:一括査定と合わせて使うことで効果を発揮する「

    SRE不動産(※旧ソニー不動産)

実績や信頼性はもちろんですが、上記3サイトは、机上査定での査定依頼が出来る点も大きなポイントになります。

机上査定とは、依頼時に入力した物件の基本情報を基に算出する査定方法で、不動産会社の担当者に物件を見てもらう必要もなく、家に居ながら気軽に査定額を知ることが可能です。

依頼時にメールで査定額を提示して欲しい旨を備考欄で伝えておけば、査定結果や担当者とのやり取りはメールで進むので、営業電話にも悩まずにやり取りすることも可能です。

オススメサイトの併用が鉄則

一括査定サイトごとに提携会社の性質は異なる為、売却を成功するためには、複数の一括査定サイトの併用がオススメです。

サイト選びのポイントとしては、売却物件のエリアに応じて、下記のような使い分けがいいでしょう。

所在地別地域毎のおすすめ

対象物件種別

おすすめポイント

物件所在地に応じたおすすめの使い方

不動産一括査定は、各社の特徴を活かして、複数社への査定依頼がおすすめです。

都心(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良)の場合

一括査定サイトの他にも、売主専門の不動産仲介会社SRE不動産への相談がおすすめ

県庁所在地など比較的人口が多い都市の場合

すまいValueで大手へ、HOME4Uで地元密着から大手へ査定依頼することで漏れなくチェック

田舎など人口が少ない都市の場合

地方の提携企業も多いHOME4Uとイエウールの併用使いがおすすめ

査定対象の物件種別を比較

  • ◎特化してる
  • ○対応している
  • △要相談
  • ×対応していない
サイト名 戸建 マンション 土地 投資物件 農地
○ ○ ○ △ △
○ ○ ○ △ △
○ ○ ○ △ ○
○ ○ ○ ○ ×
○ ○ ○ × ×
× ◎ × × ×
○ ○ ○ △ ○
○ ○ ○ △ △
サイト名 戸建 マンション 土地 投資物件 農地

提携会社数・特徴

サイト名 提携会社数 特徴 公式サイト
大手不動産6社
※小田急不動産、住友不動産販売、野村の仲介、三菱地所ハウスネット、東急リバブル、三井のリハウス
・大手不動産6社にまとめて査定依頼できる
※この6社に依頼できるのはすまいValueのみ
公式サイト
1,300社以上 ・NTTグループで安心、実績も抜群
・フリーダイヤルの相談窓口あり
・大手、中堅、地域密着の会社にバランスよく依頼できる
公式サイト
1,600社以上 ・地方や田舎に強い 公式サイト
1,800社以上 ・匿名査定対応
・地方含めて対応エリアが広い
公式サイト
2,000店舗以上 ・不動産メディア認知度No.1
・最大10社から一括査定可能
・不動産会社の特徴で選べる
公式サイト
2,500店舗以上 ・マンションに特化
・賃貸も同時査定可能
公式サイト
1,700社以上 ・サポート体制が充実
・様々な物件種別に対応
公式サイト
約700社以上 ・収益物件に特化
・最大10社から一括査定可能
公式サイト

5.解体費用を安く抑えるには複数社の見積もりが必須

解体費用を安くするには、補助金が出る出ないに関わらず複数の解体工事会社に相見積もりを取ることが基本となります。

相見積もりを取ると会社によってかなり金額が異なることがありますが、会社によって金額が異なるのは、重機の保有の有無が大きく影響していることがよくあります。

また、重機の有無だけではなく、外国人労働者を解体職人として活用している会社も見積もりを安く提示することができます。

人件費がコストの大部分を占めるため、比較的安く雇っている外国人従業員がいるかどうかも、見積もりに反映されています。

とはいえ、解体会社を複数知っている人の方が珍しいと思うので、「解体会社への相見積もり」自体がハードルが高いかもしれません。

そんなときに便利なるのが、解体業者見積もりサイト「

ヌリカエ(※旧解体工事のナコウド)

」です。

ヌリカエ(旧解体工事のナコウド)は、東証マザーズに上場している株式会社Speeeが運営する解体業者見積もりサイトです。

しっかりと審査を行って厳選している解体業者の中から、自宅周辺の海外工事業者最大3社の見積もりを比較することが可能。

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提案された3社の中から信頼できる会社や最安値の会社など、じっくりと選んでください。

34個の質問に答えて、電話番号を入力したら見積もり完了です。質問数が多く感じますが、選択式なので1-2分あれば回答できますので気軽に問い合わせてみてください。

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まとめ

以上、解体の補助金・助成金について解説してきました。解体の補助金は、基本的に自治体のものがほとんどです。

募集期間もあり、予算の都合ですぐになくなったりすることもあります。

補助金申請の注意点としては、「常に自治体のホームページをチェックする」、「お金は後から入ることを知っておく」等が挙げられます。

一定の要件を満たす空き家は、取り壊して売却すると3,000万円特別控除の適用を受けることができます。

解体の補助金・助成金の概要が分かったら、早速に自分の自治体のホームページを確認してみてください。

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Source: 不動産売却の教科書

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税金・費用 解体

50坪の木造一戸建ての解体費用はいくら?坪数や構造でどれくらい変わる

木造一戸建ての中でも、50坪となると比較的大きな規模の住宅です。

50坪の戸建ての解体を考えている人の中には、解体費用の高さに頭を悩ましている方も多いのではないでしょうか。

解体費用はほとんどを「作業費」が占めていることから、解体費用は現場の作業のしやすさによってかなり金額が異なってきます。

解体工事費を安くするには、解体とはどのようなものであるかを知ってから適切な会社に見積もりを取ることがコツです。

この記事では、「50坪の木造一戸建ての解体費用」について、解体工事費用の相場や相場よりも高くなる要因、または相場よりも安くなる要因、解体費用を安くする方法について紹介します。

ぜひ最後までご覧ください。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 50坪の木造一戸建ての解体費用の相場は?
  • 解体費用が相場より高くなるor安くなる要因は?
  • 解体費用を安く抑える方法を知りたい!
株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.50坪一戸建ての解体工事費用の相場

一軒家を解体する場合、解体工事費用を構造別にみると以下の表のようになります。

構造 坪単価
木造 4~5万円
鉄骨造 5~7万円
鉄筋コンクリート造 7~8万円

50坪の一戸建ての場合は、総額としては「200万円~400万円」程度ということになります。

構造別では、木造構造の場合、「200万円~250万円」程度、鉄骨造なら「250万円~350万円」程度、鉄筋コンクリート造なら「350万円~400万円」程度となります。

また、上記の坪単価は地下室がないことが前提ですが、地下室がある場合には解体費用は相場の2倍程度となることも多いです。

相場はあくまで参考レベル。相見積もりが鉄則

解体費用は実際に見積もりを取ってみると相場からかなりかけ離れていることがよくあります。

新築工事費の場合は、各部材の材料費に相場があり、その材料費を積み上げて工事費が形成されるため、相場からブレにくいという特徴があります。

しかし、解体費用は、そのほとんどが「作業費(施工費)」であることから、「材料費」がほとんどを占める新築工事費とは性質が大きく異なります。

また、解体費用は材料費を積み上げているわけではなく、主に作業費で構成されていることから、「作業のしやすさ」などが価格に大きく影響します

したがって、解体費用は現場の状況によってかなり異なるというのが実態であり、相場だけで予算を把握することは危険です。

実際に現場を見てもらって複数社から見積もりを取ることがとても重要ですので、最終的には見積もりをしっかりと取るようにしてください。

2.相場よりも見積もりが高くなる要因

この章では、実際の工事費用が相場よりも高くなる要因について解説します。

  • 施工条件が悪い
  • 手壊し作業が多い
  • ガードマンを多く配置しなければならない

見積もりが高くなる要因1.施工条件が悪い

「重機が入らない」「隣地との距離が近い」等のように条件が悪いと解体費用が高くなります。

重機が入らないケースとしては、例えば現地までの道が細く、また敷地が高くなっており階段を使わないと建物にたどり着けないような状況が挙げられます。

解体をするのに重機が入らない場合、困難な作業が予想されます。

また、解体現場が閑静な住宅街の中で隣地との距離が近い場合、騒音対策が必要となります。

そのような「特別なブラスアルファ」が必要になる場合は、金額が高くなるケースもあります。

見積もりが高くなる要因2.手壊し作業が多い

解体費用は手壊し作業が多い場合には金額が高くなります。

木造住宅の解体工事は、「手作業・機械作業併用分別解体工法」と呼ばれる工法が用いられることが一般的で、これは職人の手壊しによる解体と、重機の機械による解体の両方を行います。

全て機械で壊さないのは、手作業・機械作業併用分別解体工法を用いた方がトータル的に安くなるからです。

昨今は、解体工事で発生する廃材は、リサイクル法によって分別処理をしなければならないことになっています。

畳や建具、内装材等はそれぞれ分別しなければならないため、一気に壊して後から分別するよりも、解体現場で分別しながら壊す方が効率的です。

そのため、重機を使って一気に壊すようなことはせず、職人が一つ一つ手作業で壊すことを行いますが、以下のような場合は作業費が割高になりやすいです。

  • 建具や畳、内装材の石こうボード、断熱材、屋根瓦等、分別しなければならない廃材を多く持っている建物
  • 重機が入れず、本来、重機で壊せる部分も手壊しとなるような現場
  • 騒音対策のために、重機を使えず、手壊しとなるような現場

逆に掘立小屋のように分別しなければならないものが少ない建物であれば、手作業部分が少なくなるため、解体費用が割安となります。

見積もりが高くなる要因3.ガードマンを多く配置しなければならない

ガードマンを多く配置しなければならない現場も解体費用が割高です。

一般的に解体工事現場では周辺に1人のガードマンを配置しますが、以下のような場合にはガードマンが増えるケースがあります。

  • スクールゾーンなどがある場合、安全上の理由がある場合
  • 前面道路が狭く道路を占有し、車や自転車を迂回誘導が必要場な場合

3.相場よりも見積もりが安くなる要因

この章では相場よりも安くなる要因について解説します。

  • 施工条件が良い
  • リサイクル材が多くある

見積もりが安くなる要因1.施工条件が良い

施工条件が良いと、解体費用は安くなります。

イメージとしては、「大草原の小さな家」のような物件を壊すときは、解体費用は安いです。

大草原であれば重機の搬入も容易ですし、騒音対策も不要となり、周辺にガードマンを配置する必要もないことから、解体費用を抑えることができます。

このように田舎で広々したところの家を壊す場合には、解体費用は安くなる傾向にあります。

見積もりが安くなる要因2.リサイクル材が多くある

リサイクル材が多くある物件も、解体費用は安くなります。

解体工事では、廃材の中に鉄などの有価で売却できる廃棄物が出ることがあります。

有価で販売できるもの(主に鉄)は、解体工事会社が解体後に売却するため、その分は見積金額から値引きが行われます。

そのため、屋根が鉄のトタン屋根でできているケースは、有価で販売できるリサイクル材の分量が大きくなるため、解体費用が割と下がります。

また、木造でも古民家のような建物は、木材の断面も大きく、金物の使用量が少ないことから建築資材として再利用できるケースがあります。

ただし、昨今の建物は木材の断面も小さく、付着金物の量も多いことから、リサイクル材として利用されることはほとんどありません。

リサイクル材は、トタン屋根や古民家等、古い建物の方が多く発生するため、解体費用も古い建物の方が安くなる傾向にあります。

4.解体費用を安くする方法

この章では解体費用を安くする方法について解説します。

解体費用を抑える方法1.残置物を処分しておく

解体費用を安くするには、家具やゴミなどの残置物を処分しておくことが必要です。

一般的に、解体工事会社は産業廃棄物収集運搬業の免許を有していることが多く、解体工事の現場から出る廃棄物は解体工事会社が処分することが可能です。

一方で依頼主が残していった家具やゴミ等の残置物は、家庭ゴミとして一般廃棄物に該当します。残された家庭ゴミを処分場まで運ぶには、一般廃棄物収集運搬業という別の免許が必要です。

多くの解体工事会社は一般廃棄物収集運搬業を有していないため、解体工事会社が一般廃棄物収集運搬業を外注することになるのでその処理費用が上乗せとなります。

よって、解体費用を安くするには、家具や家庭ゴミは全て自分で処分し、「がらんどう」にした状態で依頼することがポイントとなります。

解体費用を抑える方法2.地下埋設物の状況を明確にしておく

地下に何か埋まっている可能性がある場合は、その分、撤去費用が高くなります。典型的な地下埋設物としては、浄化槽があります。

下水が整備される以前から家が建っている場合には、敷地内に浄化槽が埋まったまま残っているケースが多いです。

設計図面等が残っている場合には、どこにどの程度の規模の浄化槽があるかを明確にしておくと、いたずらに解体費用が膨らむことを避けることができます。

解体費用を抑える方法3.解体工事会社に直接依頼する

解体費用を安くするには、解体工事会社に直接依頼することがポイントです。

建築会社でも解体工事を請けてくれますが、その場合、建築会社は解体工事会社に解体を外注するためマージンが上乗せされて費用が高くなってしまいます。

また、解体工事会社も重機を保有している会社と重機をリースしている会社に分かれますが、解体費用が安くなるのは重機を保有している会社です。

重機をリースしている会社は、重機のリース料が高いことから、その分、解体費用も高くなります。

よって、解体費用は「重機を保有している解体会社」に直接依頼することが最も安くする方法です。

解体費用を抑える方法4.相見積もりを取る

解体費用を安くするには、複数の解体工事会社に相見積もりを取ることが基本となります。

相見積もりを取ると会社によってかなり金額が異なることがありますが、会社によって金額が異なるのは、重機の保有の有無が大きく影響していることがよくあります。

また、重機の有無だけではなく、外国人労働者を解体職人として活用している会社も見積もりを安く提示することができます。

人件費がコストの大部分を占めるため、比較的安く雇っている外国人従業員がいるかどうかも、見積もりに反映されています。

とはいえ、解体会社を複数知っている人の方が珍しいと思うので、「解体会社への相見積もり」自体がハードルが高いかもしれません。

そんなときに便利なるのが、解体業者見積もりサイト「

ヌリカエ(※旧解体工事のナコウド)

」です。

ヌリカエ(旧解体工事のナコウド)は、東証マザーズに上場している株式会社Speeeが運営する解体業者見積もりサイトです。

しっかりと審査を行って厳選している解体業者の中から、自宅周辺の海外工事業者最大3社の見積もりを比較することが可能。

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34個の質問に答えて、電話番号を入力したら見積もり完了です。質問数が多く感じますが、選択式なので1-2分あれば回答できます。

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解体費用を抑える方法5.着工を1月1日以降にする

解体費用を直接安くするものではありませんが、戸建ての解体は着工を1月1日以降にすることで固定資産税を安く抑えることが可能です。

土地の上に一戸建てのような住宅が建っていると、住宅用地の軽減によって土地の固定資産税が安くなっています。

1月1日に航空写真が撮影され、その時点で住宅が残っていると、その土地は1年間住宅用地とみなされ、住宅用地の軽減が適用されます。

よって、解体は1月2日から行っても、その年の1年間の土地の固定資産税は安いままです。

解体の工事期間は、概ね1~2ヶ月程度が一般的です。

解体後に売却や土地活用をすることが決まっている方は、売却後のスケジュールを含めて解体着手のタイミングを調整することをオススメします。

解体費用を抑える方法6.自治体の補助金を活用する

自治体によっては建築物の解体に補助金を出す場合もあります。

解体補助金は、要件が自治体の解消したい課題と関連している点が特徴です。

単に取り壊したい建物に全て補助金が適用できるわけではなく、建物が自治体の解消したい課題に合致していないと補助金をもらうことができません。

補助金があるどうかは自治体によって異なるので、まずは管轄の自治体に問い合わせてみましょう。

またその際、気をつける点は以下になります。

  • 募集期間が1-3ヶ月程度と短いので事前に書類は用意しておくべき
  • 補助金が支払われるのは後からになるので、解体費用を100%準備する必要がある
  • 自治体の補助金は単年で予算を組むため、ある年と無い年が存在する

「昨年補助金があった」からと言って、今年もあるとは限りません。
また補助金が支払われる期間は短いため、自分の解体希望期間と重ならない可能性もありますので、事前に色々調査をしておきましょう。

5.売却や土地活用を見越した解体なら損する可能性も

  • 親から継いだ実家が古すぎて売れないから、更地にしてから売りたい!
  • 土地活用をしたいが、古家の解体から始めないといけない

上記のようなことから、家の解体を検討する方は多いのではないでしょうか?

確かに、築20年以上の木造戸建て住宅の場合、多くは価値がゼロとして査定されてしまいます。

築年数別の住宅の価値

築年数別の住宅の価値

一方で、建物が古くても「古民家」として価値のあるものは、取り壊さない方が良いです。

昨今の古民家ブームを受け、高く売れる古民家もあります。「古民家カフェ」や「古民家ヨガ教室」などでへの土地活用も検討出来ます。

解体して更地にすることを前提に進めてしまうと、後で「壊さなければよかった」と後悔してしまうことにもなりかねません。

特に、都内の港区、目黒区、渋谷区、世田谷区あたりに古民家をお持ちの方は、希少性が高いため安易に取り壊さないことをオススメします。

一戸建てを処分して現金化したい方なら、すぐに「解体」という判断をせず、まずは現状のままで高く売れないかを不動産会社に相談しましょう。

また、更地にしてから土地活用と考えていた方は、今ある建物を活かした活用方法も含めて、一度、土地活用の得意な不動産会社に相談してみましょう。

一戸建て売却、土地活用についても解体会社選びと同様、便利な一括査定サイトが幾つもありますので、是非活用してみてください。

数ある一括査定サイトのなかでも筆者としては、「HOME4U」をオススメします。

「HOME4U」はNTTデータ・スマートソーシングが運営するサイトでサイト全体の利用者数は年間1000万人以上を誇る、実績十分のサービスと言えます。

売却を検討中の方

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土地活用を検討中の方

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結局、解体してから進める方がお得という判断になれば、出会った不動産会社に安く請けてくれる解体会社を紹介してもらってから相見積もりとることも可能です。

まとめ

以上、50坪の木造一戸建ての解体費用について解説してきました。

木造の解体工事費用の坪単価は、坪4~5万円です。50坪だと200万円~250万円程度となります。

解体工事費用が相場よりも高くなる要因としては、「施工条件が悪い」、「手壊し作業が多い」等の理由がありました。

一方で、解体工事費用が相場よりも安くなる要因としては、「施工条件が良い」、「リサイクル材が多くある」といった要因があります。

解体費用を安くする方法としては、「重機を保有している解体工事会社に直接依頼する」ことが最も重要で、自治体によっては解体の補助が出る場合もあるのでその確認も必要です。

また、解体をするべきかどうかの判断に関しても一度、専門家に確認をしてから判断することをオススメします。

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