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土地売却

筆界特定制度とは?費用・手続きの流れと費用土地家屋調査士会ADRとの違いを解説

土地の売却では、売主に境界明示の義務があります。

境界明示とは、具体的には現地において境界標や杭、ブロック塀等を基準として、隣地との境界を買主に明示して、買主にその目的物の範囲を知らしめること

境界が確定していない物件で隣地所有者が境界立会いに応じない場合には、筆界特定制度を利用することが効果的な対処法となります。

では、筆界特定制度とは一体どのような制度なのでしょうか。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 筆界特定制度の内容について知りたい
  • 土地家屋調査士会ADRとの違いについて知りたい
  • トラブルがないように土地の筆界を確定したい

そこで今回の記事では「筆界特定制度」について解説します。ぜひ最後までご覧ください。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業鑑定士

1.筆界特定制度とは

筆界特定制度とは、法務局による土地の筆界の位置を確定する制度のこと

筆界とは、ある土地が登記された際に、その土地の範囲を区画するものとして定められたライン(線)のこと

筆界特定制度では、法務局にいる筆界特定登記官が外部専門家である筆界調査委員の意見を踏まえながら、境界の位置を確定してくれます。

国が行っている公的な制度ですので、隣人同士で裁判を経ることなく筆界の位置を確定することが可能です。

不動産の売買では、売主に土地の境界明示義務があり、通常の土地売却では境界を確定してから売却することが一般的です。

境界明示とは、具体的には現地において境界標や杭、ブロック塀等を基準として、隣地との境界を買主に明示して、買主にその目的物の範囲を知らしめること

しかしながら、隣地所有者が境界の確認に立会ってくれないケースでは、売却の前に境界を確定できないことがあります。

このようなケースでは、売主は境界を明示することができず、不動産の売却すらできないこともあります。

そこで、少なくとも筆界の位置だけでも示すことができるようになったのが筆界特定制度です。

本来、境界を確定するためには、境界確定訴訟を行うことが必要ですが、「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第6回)(平成27年7月10日公表)」によると、判決を得るには平均16ヶ月もかかり、訴訟費用も数十万円かかることもあります。

しかし、筆界特定制度が使えるようになったことで「短期間」「低コスト」で筆界が確定できるようになりました。

これまで筆界特定制度について見てきましたが、次に筆界と所有権界の違いについて解説します。

2.筆界と所有権界の違い

筆界特定制度を理解するには、「筆界」「所有権界」という2つの言葉の違いを知ることが必要です。

筆界とは、土地が登記された際にその土地の範囲を区画するものとして定められた線のこと

所有権界とは、所有権の境の線のこと

筆界と所有権界の違いは以下の通りです。

比較項目 筆界 所有権界
根拠法 不動産登記法 民法
定義 地図上の土地の区画を示す線 所有権の範囲を示す線
変更方法 登記によらなければ変更できない 所有者間の同意によって変更できる
位置付け 公法上の境界 私法上の境界

特別の事情がなければ、筆界と所有権界は一致します。

ただし、隣地所有者が筆界をまたいで何十年もその土地を利用している場合、その土地を時効取得してしまうことがあります。

時効取得しているケース

時効取得とは、所有の意思をもって平穏かつ公然と他人の物を一定期間占有したときに、その土地や建物を時効で取得できる制度のこと

隣地との間に時効取得のようなケースがある場合には、筆界と所有権界が異なってしまうこともあり得ます。

筆界特定制度は、あくまでも筆界だけを確定しているものであるため、境界を確定しているものではありません。

筆界特定制度では、所有権界を確定できないため、筆界特定制度を行っても現地に境界標を打つことができません。

境界標とは、土地や路線などにおいて、何らかの境界を示すために設置される標のこと

従って、筆界特定制度を使って売却する場合には、買主に所有権界は確定していないことを容認してもらうことが必要です。

これまで筆界と所有権界の違いについて見てきましたが、次に土地家屋調査士会ADRについて解説します。

3.土地家屋調査士会ADRとは

土地家屋調査士会ADRとは、裁判によらずに土地家屋調査士と弁護士が早期に境界問題全般を解決してくれる制度のこと。裁判外紛争解決手続を訳すと、Alternative Dispute Resolution :ADR

費用としては、申立て費用に2万円、調査費用に3万円がかかります。

また、問題が解決した際は、解決額に応じて成功報酬が生じます。

成功報酬は、紛争の解決額が250万円以内であれば一律20万円で、250万円を超えると規定の料率が加算されていきます。

土地家屋調査士会ADRに要する期間は半年程度で、所有権確認訴訟を行うよりも短期間、かつ、低コストで境界全般の問題を解決することが可能です。

土地家屋調査士会ADRは所有権界も確定できますので、終了後は土地に境界標を設置することもできます。

土地家屋調査士会ADRは、筆界特定制度よりも解決できる守備範囲が広く、境界トラブルを解決する方法としては優れています。

ただし、相手方が交渉のテーブルにつかないと利用できないという点がデメリットです。

土地家屋調査士会ADRは全国に相談窓口がありますので、土地の境界等の悩みをお持ちであれば窓口に相談してみましょう。

4.筆界特定制度が必要となるケース

境界問題を解決するには、土地家屋調査士会ADRの方が制度としては優れています。

しかしながら、土地家屋調査士会ADRは相手方の応諾がないと進められないというデメリットがありました。

そのため、筆界特定制度は、「相手方がいない」もしくは「交渉のテーブルにつけない」ときに利用する価値があります。

筆界特定制度が必要となるケースには、例えば以下のような場合があります。

  • 隣地所有者が認知症である
  • 隣地が所有者不明土地である

隣地所有者が認知症の場合、成年後見人等がいない限り境界を確定することができません。

境界確定ができる代理人が存在しないケースでは、筆界特定制度が有効な選択肢となります。

また、隣地の所有者が不明の場合も、境界確定ができません。

2~3代にわたり、相続登記が未登記のままだと所有者不明土地となってしまい、現在の所有者がわからないケースがあります。

相手方と連絡が取れないケースも、筆界特定制度が有効な解決手段です。

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5.筆界特定制度の利用方法

この章では筆界特定制度の利用の流れ、費用、期間について解説します。

筆界特定制度を利用する流れ

筆界特定制度の手続きの流れは以下の通りです。

筆界特定制度を利用する流れ

最初に土地の名義人等が法務局に申請を行います。

申請が行われると、法務局から隣地所有者等の関係人に対して通知が行われ、関係人はこのタイミングで意見書を提出することが可能です。

通知の後は、筆界調査委員によって実施調査が行われます。

実施調査の結果を踏まえ、測量が必要な場合は測量が行われ、測量費は申請者の負担です。

測量後は、申請人や隣地所有者が意見を述べる機会が与えられ、筆界調査委員の意見も参考にしながら筆界すべきかを確定します。

筆界が確定したら、申請人や隣地所有者に内容が通知・公告されて終了です。

筆界特定制度の費用

筆界特定制度を利用するには、法務局に対する手数料が必要です。

手数料は対象となる土地2筆の固定資産税評価額に基づき、基礎となる金額を計算します。

基礎となる金額 = (対象地の固定資産評価額+隣地の固定資産評価額) ÷ 2 ×0.05

「基礎となる金額」の金額によって手数料を求める計算方法は異なります。

基礎となる金額 切り上げ単位 単位 基礎加算額 計算式
~100万円 10万円ごと 800円 0円 a ÷ 10×800
~500万円 20万円ごと 800円 8,000円 (a-100)÷ 20×800+8,000
~1,000万円 50万円ごと 1,600円 24,000円 (a-500)÷ 50×1,600+24,000
~10億円 100万円ごと 2,400円 40,000円 (a-1,000)÷ 100×2,400+40,000
~50億円 500万円ごと 8,000円 2,416,000円 (a-100,000)÷ 500×8,000+2,416,000
50億円~ 1,000万円ごと 8,000円 8,816,000円 (a-500,000 ÷ 1,000×8,000+8,816,000

表中計算式の「a」は、基礎となる金額を切り上げ単位で切り上げ処理した数字です

例えば対象地の固定資産税評価額が1,100万円、隣地の固定資産税評価額が1,500万円の場合、基礎となる金額は以下の通りです。

基礎となる金額 = (対象地の固定資産評価額+隣地の固定資産評価額) ÷ 2 ×0.05
        = (1,100万円 + 1,500万円)  ÷ 2 ×0.05
        = 65万円

65万円は基礎となる金額が「~100万円」のゾーンです。

切り上げ単位は10万円ごとになりますので、「70」が計算式の「a」に該当します。

手数料を計算すると以下の通りです。

手数料 = a ÷ 10 × 800
    = 70 ÷ 10 × 800
    = 5,600円

法務局では、目安として隣の土地との固定資産税評価額の合計が4,000万円の場合、申請手数料は8,000円となるという例示を挙げています。

筆界特定制度を利用した際の処理期間

筆界特定制度の標準処理期間は「9ヶ月」です。

標準処理期間とは、筆界特定の申請が行われてから筆界特定登記官が筆界特定をするまでの期間のこと

ただし、関係者が多い場合や、事案が複雑な場合には9ヶ月よりも長い期間が必要となりこともあります。

ここまで筆界特定制度の利用の流れや費用について見てきましたが、次に筆界特定制度を利用する際の注意点についてお伝えします。

6.筆界特定制度を利用する際の注意点

筆界特定制度を利用して土地の売却を行う場合、買主の了解を前提とすることが注意点となります。

境界が確定していない土地は、境界確定訴訟によって境界を確定するには判決まで数年かかることが通例です。

境界が未確定の土地を購入するには、買主に大きなリスクが伴います。

買主の理解が不十分なまま境界未確定の土地が売買されると、売却後にトラブルになることが多いです。

具体的には、買主から売主や不動産会社が訴えられることもあります。

筆界特定制度では、筆界のみが確定しており、所有権界までが確定しているわけではありません。

そのため、売買契約書には後のトラブルを避けるためにも、以下のような内容を容認事項にしっかりと記載することが必要です。

容認事項とは、買主に物件の状態を認めてもらった上で購入してもらう内容のこと

容認事項は、売買契約書の最後の方に記載スペースがあります。

2020年4月以降、売主には契約不適合責任が課させるようになり、契約の内容とは異なるものが売却されたときは、買主が売主に対して「追完請求」「代金減額請求」「催告解除」「無催告解除」「損害賠償」を請求できます。

契約不適合責任とは、売主が契約の内容と異なるものを売ったときに売主が負う債務不履行責任のこと

容認事項に筆界の内容が記載されていないと、契約内容とは異なる不動産を売却したことになります。

契約不適合責任を回避するには、口頭で買主の了解を取るのではなく、しっかりと売買契約書に事実内容を記載しておくことが重要です。

契約不適合責任を回避するためにも、容認事項にしっかりと記載した形で買主の了解を取るようにしましょう。

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7.境界問題に強い不動産会社を探す

これまで「境界問題」や「筆界特定制度」に関して説明してきました。

ただし、これを素人で考えてもなかなか難しいのも事実。

そこで一番の解決方法は不動産会社のプロに相談すること。

中でも境界問題に強い不動産会社を探すことが先決です。

土地・戸建ての売買を得意とする不動産会社なら、境界問題にも慣れていると考えて良いでしょう。

とはいってもなかなか探すのが難しいのも実際のところ。

そこでオススメが不動産一括査定を使って、複数の不動産会社に相談してみることです。

不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

一括査定サイトのオススメ3選

  1. 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「

    すまいValue

  2. NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「

    HOME4U

  3. 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「

    イエウール

  4. ※番外:一括査定と合わせて使うことで効果を発揮する「

    SRE不動産(※旧ソニー不動産)

実績や信頼性はもちろんですが、上記3サイトは、机上査定での査定依頼が出来る点も大きなポイントになります。

机上査定とは、依頼時に入力した物件の基本情報を基に算出する査定方法で、不動産会社の担当者に物件を見てもらう必要もなく、家に居ながら気軽に査定額を知ることが可能です。

依頼時にメールで査定額を提示して欲しい旨を備考欄で伝えておけば、査定結果や担当者とのやり取りはメールで進むので、営業電話にも悩まずにやり取りすることも可能です。

オススメサイトの併用が鉄則

一括査定サイトごとに提携会社の性質は異なる為、売却を成功するためには、複数の一括査定サイトの併用がオススメです。

サイト選びのポイントとしては、売却物件のエリアに応じて、下記のような使い分けがいいでしょう。

所在地別地域毎のおすすめ

対象物件種別

おすすめポイント

物件所在地に応じたおすすめの使い方

不動産一括査定は、各社の特徴を活かして、複数社への査定依頼がおすすめです。

都心(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良)の場合

一括査定サイトの他にも、売主専門の不動産仲介会社SRE不動産への相談がおすすめ

県庁所在地など比較的人口が多い都市の場合

すまいValueで大手へ、HOME4Uで地元密着から大手へ査定依頼することで漏れなくチェック

田舎など人口が少ない都市の場合

地方の提携企業も多いHOME4Uとイエウールの併用使いがおすすめ

査定対象の物件種別を比較

  • ◎特化してる
  • ○対応している
  • △要相談
  • ×対応していない
サイト名 戸建 マンション 土地 投資物件 農地
○ ○ ○ △ △
○ ○ ○ △ △
○ ○ ○ △ ○
○ ○ ○ ○ ×
○ ○ ○ × ×
× ◎ × × ×
○ ○ ○ △ ○
○ ○ ○ △ △
サイト名 戸建 マンション 土地 投資物件 農地

提携会社数・特徴

サイト名 提携会社数 特徴 公式サイト
大手不動産6社
※小田急不動産、住友不動産販売、野村の仲介、三菱地所ハウスネット、東急リバブル、三井のリハウス
・大手不動産6社にまとめて査定依頼できる
※この6社に依頼できるのはすまいValueのみ
公式サイト
1,300社以上 ・NTTグループで安心、実績も抜群
・フリーダイヤルの相談窓口あり
・大手、中堅、地域密着の会社にバランスよく依頼できる
公式サイト
1,600社以上 ・地方や田舎に強い 公式サイト
1,800社以上 ・匿名査定対応
・地方含めて対応エリアが広い
公式サイト
2,000店舗以上 ・不動産メディア認知度No.1
・最大10社から一括査定可能
・不動産会社の特徴で選べる
公式サイト
2,500店舗以上 ・マンションに特化
・賃貸も同時査定可能
公式サイト
1,700社以上 ・サポート体制が充実
・様々な物件種別に対応
公式サイト
約700社以上 ・収益物件に特化
・最大10社から一括査定可能
公式サイト

まとめ

筆界特定制度について解説してきました。

筆界特定制度は、境界が未確定の物件において、隣地所有者との境界が確定できない場合において利用することとなります。

筆界特定制度で明らかにできることは筆界だけなので、土地家屋調査士会ADRも併せて実施すると所有権界も確定することが可能です。

筆界特定制度を利用する場合には、売買契約書の容認事項にしっかりと内容を書き込み、売却後にトラブルが発生しないようにご注意ください。

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土地活用でありがちな7つの失敗例と失敗を防ぐための対策

これから土地活用を始めたいという方にとって、事前に失敗例を学んでおくことはとても重要です。失敗を防ぐことは、成功への近道にも繋がるはずです。

そこで、この記事では「土地活用における代表的な失敗例」を7つピックアップし、それぞれへの対策も含め、解説していきたいと思います。ぜひ、今後の土地活用のために、最後までご覧ください。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 既に土地を持っているけど、まずは何からしたらいいの?
  • アパートや店舗テナント、木造や鉄骨など、何を基準に選ぶべき?
  • 土地活用で、注意しておくべきことは何?
株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.立地による失敗と対策

土地活用で一番多い失敗は立地による失敗です。

土地活用は立地が良ければ何をやっても上手くいきますが、立地が悪ければ何をやっても上手くいかないという特徴を持っています。土地活用は良い立地で行うことが何よりも重要です。

極端な例を言うと、人里離れた土地でのアパート経営は誰でも失敗します。一方、東京都内でも目黒区や渋谷区といった住宅地として人気の高いエリアでのアパート経営は、大きな失敗はありません。

土地活用の成否を決める最大の要因は立地であり、良い立地で土地活用を行うことが、失敗を防ぐ最大の対策となるのです。

特に、元々土地を所有している人の場合、その土地を活かすことを前提に考えてしまい、失敗するケースが多く見られます。持っている土地の立地が悪ければ、そこを無理に活用するのではなく、立地の良い場所に買い替えてから土地活用を行うことが必要です。

そのため、地主の人であっても、土地活用は土地選びから始めることがポイントとなります。元々土地を持っている人は、売れる土地があるだけ、土地を持っていない人よりも圧倒的に有利です。

その優位性を活かし、土地を持っている人は買い替えによって良い土地を取得することから始めるようにしてください。

買い替えの際は、購入資金確保のため、お持ちの土地をできるだけ高く売却することが大切です。複数社の査定額を一度に比較できる一括査定なら、効率的に高値での売却が可能です。ぜひ、ご活用ください。数多くある、不動産一括査定の中でも、下記の4つは特にオススメです。

  • 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「

    すまいValue

  • 【1都3県・大阪・兵庫・京都・奈良】売主専門の数少ない不動産会社「

    SRE不動産(※旧ソニー不動産)

  • NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「

    HOME4U

  • 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「

    イエウール

2.一括借上げ(サブリース)による失敗と対策

前章では、土地活用全般に当てはまる、立地の話でしたが、本章からは、アパート経営に関する失敗例と対策を解説していきます。

まず、最初に解説するのは、一括借上げ(サブリース)による失敗です。

一括借上げ(サブリース)とは?

一括借上げ(サブリース)とは、家賃保証型サブリースと呼ばれる管理方式のことです。ここでいう「家賃保証」とは、入居者の家賃滞納を家賃保証会社が保証するサービスとは意味が異なります。

今回解説する一括借上げ(サブリース)における家賃保証とは、空室時でもサブリース会社が一定の家賃を保証してくれるサービスになります。空室の状況に関わらず家賃が保証されるため「空室保証」と呼ばれることもあります。

一括借上げ(サブリース)には注意が必要な点が多く、大きな注意点としては、一括借上げ(サブリース)の家賃保証は永久に固定家賃が保証されるというものではないという点です。築年数が古くなり、空室が増えだすとサブリース会社からの家賃減額要請があります。サブリース会社が逆ザヤになってまでも保証してくるわけではなく、サブリース会社が損をしないように家賃を下げてくるのです。

失敗と対策

一括借上げ(サブリース)では、家賃が保証されないことを十分に理解していないオーナーがサブリース会社を訴えるというような失敗例が良くあります。半分、詐欺のように騙されて一括借上げ(サブリース)契約をしてしまうオーナーもいますので、オーナーとサブリース会社との間では昔から訴訟が後を絶たない状況です。

家賃保証型サブリースは、オーナーが満室時の80%程度の賃料しかもらえないため、収益性が非常に低いというデメリットもあります。元々の収益性が低いにも関わらず、さらに家賃が減額されるため、憤慨するオーナーはとても多いのです。

結論としては、一括借上げ(サブリース)はオススメが出来ません。シンプルな解決策としては、一括借上げ(サブリース)をせずに別の形で土地活用を検討するということになります。

家賃保証型サブリースを選択せずに、空室リスクの対策をするには自己資金を十分に用意して投資する必要があります。

極端な例ですが、自己資金100%で土地活用をすれば借入金の返済の心配をする必要がないため、空室が多く発生してもあまり心配はいりません。そのため、最初の投資で借入金を少なくしておけば、空室へのリスクヘッジとなり家賃保証型サブリースは選択しなくても良いのです。

また、前章で解説したとおり、空席自体を出来るだけ発生させないために、好立地の土地を選ぶことも非常に大切です。

また、一括借上げ(サブリース)について詳しく知りたいという方は、こちらの記事で解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

「安心して下さい」に要注意!本当は安心できない一括借上げ(サブリース)
「安心して下さい」に要注意!本当は安心できない一括借上げ(サブリース)

アパート経営をする以上、「一括借上げ(サブリース)」については、しっかりと基礎知識を身につけるべきです。 最近、某ハウス …

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3.木造アパートによる失敗と対策

次に解説するのは、木造アパートを選んだ際の失敗です。木造アパートは建築コストが安いため、選択したくなりますが、安易に選ぶと後の賃貸経営で苦労することが多いです。

木造アパート経営で一番難しいポイントは「入居者からのイメージが低い」という点です。木造アパートには、「隣戸からの音が漏れる」、「耐震性が弱い」等のイメージが付きまとうため、築年数が古くなると入居者が埋まりにくくなることが多いです。

入居者の中には、家賃を安く抑えるためにあえて木造アパートを選ぶ人も多いです。裏を返すと「木造なら安く借りられるはず」と考える人も多く、木造アパートは高く貸すことが難しくなります。

また、外壁の劣化も早く、外壁塗装などの大規模修繕が定期的に必要になる、という点も木造のデメリットです。築10年を過ぎると、空室も目立ち始め、修繕費もかさんでくることから比較的失敗しやすい構造だといえます。

アパート経営であれば、最初に複数のハウスメーカーから相見積を取り、できるだけ木造以外の構造で安い建築費のアパートを建てることをオススメします。

4.ファミリータイプによる失敗と対策

前章では、アパートの建築構造に関する失敗例を挙げましたが、アパート経営はターゲットも大切です。アパートでは、ファミリータイプを作ってしまったことによる失敗が多くみられます。

3LDKのようなファミリータイプは、面積が広く、必然的に賃料総額が高くなります。一般的に家族世帯の住宅は借りるよりも買った方が安いため、賃貸需要は低くなります。それに対して、単身者で住宅ローンを組んでワンルームを購入するような人はとても少なくなります。単身者は買うことよりも借りることを選択するため、ワンルームは賃貸需要が高くなります

そのため、アパートのような賃貸住宅を建てるときは、ファミリータイプではなく、ワンルーム等の単身者向けの間取りで建てることがオススメです。

ハウスメーカーは最初に3LDKの間取りの提案してくることが多いですが、そのような提案が出てきた場合は単身者向けに描き直してもらいます。

ワンルームは3LDKよりも建築単価が上がってしまいますが、それ以上に賃料単価が上がり、空室リスクも減ることから、ワンルームを建てた方がメリットはあります。

3LDKは失敗しやすい典型的な間取りですので、なるべく作らないようにしましょう。

5.賃貸併用住宅による失敗と対策

次に解説するのは、賃貸併用住宅における失敗です。賃貸併用住宅とは、アパートと自宅が一緒になった建物です。

賃貸併用住宅のメリットとしては、全体の中で住宅を50%以上とすると住宅ローンを使って建物を建てることが可能という点です。住宅ローンはアパートローンに比べ、長期低利で借りることができます。

しかしながら、半分を自宅とした賃貸併用住宅は、非常に中途半端な建物となります。相続でも相続人たちが相続をしたがらず、売却でも売れにくくなるという失敗があります。住宅ローンの金利はたしかにメリットですが、総合的に判断すると、住宅ローン利用の賃貸併用住宅の経営はオススメはできません。

もし、賃貸併用住宅を検討するのであれば、マンションタイプの賃貸併用住宅をオススメしたいと思います。普通にマンションを建て、最上階を自宅にしておけば、将来その自宅を貸し出すことができます。

一棟丸ごと収益物件に変えることができるため、将来、賃貸アパートとして普通に相続や売却も可能です。

賃貸併用住宅は、将来の相続や売却のしやすさを踏まえたうえで、検討するようにしましょう。

アパート経営成功者の9割は使っている一括資料請求

アパート経営で成功している人の9割が実践している方法があります。

それは各社のプラン計画をしっかり吟味して検討している方です。

ただ、各社のプランを取り寄せるのは非常に面倒ですよね。

そこでオススメなのが「

HOME4Uアパート経営

」です。

HOME4Uアパート経営

」は最適なアパート経営プランの計画が自宅に届くサービス。

しかも1回の申込で最大7社から届きます。

しかもNTTグループが運営しているサービスだから安心感抜群で。

HOME4Uアパート経営

」は、厳しい審査に合格した不動産投資の会社のプランしか届きません。

筆者も何度も利用していますが、強引な営業などは一切ありませんでした。

また、要望欄もあるため、「節税の相談をしたい」「メールのみでやり取りを希望」などできます。

想像していなかった計画が来ることもよくあります。

無料で利用できるので、まずは勉強がてら取り寄せてみましょう。

6.軽量鉄骨での店舗誘致の失敗と対策

前章まで、アパート経営に関する解説が続きましたが、本章と次章に関しては、店舗テナントの経営に関する失敗例と対策を解説していきます。

まず、軽量鉄骨で、店舗誘致をしようとして失敗するケースから解説していきます。典型的な失敗は、1階を店舗とし2階以上を住宅とする建物を軽量鉄骨で作ってしまうパターンです。

軽量鉄骨は、梁(柱と柱を繋ぐ横架材)が細いため、柱と柱の間隔が狭くなってしまいます。軽量鉄骨で店舗区画を作ろうとすると、区画内に柱が何本も登場してしまうため、とても使いにくい空間となります。

店舗のテナントは、柱がたくさん出ている区画を非常に嫌がります。柱は棚割りや座席等のレイアウトを制限してしまうため、レイアウトを自由に行いたいテナントにとっては使いにくいのです。

そのため、店舗区画を設ける建物を検討している場合は、軽量鉄骨を避けるようにしてください。店舗区画ではスペースを広くとれる重量鉄骨造または鉄筋コンクリート造がオススメです。

7.一棟貸しによる失敗と対策

土地活用では、一棟貸しによる失敗も多くあります。一棟貸しは、特にコンビニなどの店舗に貸す場合は要注意です。

店舗の一棟貸しは退去リスクが高く、土地活用後、数年で退去されてしまうこともあります。一棟貸しで、最初にそのテナントありきで建てると、建物がそのテナント向け仕様となってしまい、他のテナントが使いにくくなります。

よって、一棟貸しでテナントが退去されてしまうと後継テナントが見つかりにくく、仮にテナントが見つかったとしても大幅に家賃が下がってしまうことが多いです。

一棟貸しの退去リスクは完全に防ぐことはできません。建設協力金でテナントに建物を建てさせると比較的安全ですが、建設協力金であっても退去はされるので注意が必要となります。

建設協力金とは、テナントが土地オーナーに建物資金を貸し出してくれる方式。土地オーナーは銀行ではなくテナントから長期低利で建設資金を借りることができる。

建設協力金の場合、テナントが退去した場合、テナントから借りたお金は債務免除する契約とするのが一般的です。債務免除とは、貸したお金を返さなくても良いという意味になります。

ところが、テナントに退去されてしまうと、債務免除益といって、土地オーナーは「借りたお金をもらった」という扱いになり、税金がかかってしまいます。一棟貸しの建設協力金方式で建物を建てると、テナント退去と債務免除益による課税のダブルパンチをくらうことになります。

建設協力金は一棟貸しのテナント退去を防ぐ対策にはなり得ず、債務免除益の課税リスクも含むということを知っておくことが必要です。

そのため、一棟貸しでは、退去リスクの低いテナント選びがとても重要になります。

具体的には、老人ホーム保育園といった業態は一棟貸しでも退去リスクは低いです。店舗の一棟貸しはリスクが高いので、一棟貸しをするならば退去リスクの低い事業者と契約するようにしましょう。

まとめ

以上、土地活用の失敗例を解説してきました。失敗例と対策をまとめると下表の通りです。

No 失敗例 対策
1 立地による失敗 既に土地を持っている場合でも、立地が悪ければ買い替えを進める
2 一括借上げ(サブリース)による失敗

自己資金を十分に用意し、空室リスクに備えたうえで一括借上げ(サブリース)を選択しない

3 木造アパートによる失敗 相見積を取り、木造以外の構造で安い建築費のアパートを建てる
4 ファミリータイプによる失敗 ワンルーム等の単身者向けの間取りを建てる
5 賃貸併用住宅による失敗と対策 マンションタイプの賃貸併用住宅を建てる
6 軽量鉄骨による店舗誘致の失敗 重量鉄骨造または鉄筋コンクリート造で建てる
7 一棟貸しによる失敗 退去リスクの低いテナントと一棟貸しをする

土地活用は大きな投資を伴いますので、しっかり対策を行って失敗を防ぐようにしましょう。 

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