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投資用不動産売却

投資用マンション売却で知っておきたい査定の基本・高額査定のコツ

投資用マンションの売却では、売却によって得られる利益次第で今後の資産形成に影響があるため、より高く売るために売却に慎重になることが多いです。

投資用マンションを高く売却するには、より高く査定してくれる不動産会社を見つけることがポイントになります。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 投資用マンション売却の査定方法を知りたい
  • 投資用マンションを高く査定してもらう方法を知りたい

そこで今回の記事では「投資用マンション売却の査定」について解説します。ぜひ最後までご覧ください

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業鑑定士

1.投資用マンション売却の査定方法

投資用マンションは、収益還元法と呼ばれる査定方法で価格が計算されます。

収益還元法によって求められる価格を収益価格と呼びます。

収益還元法による収益価格の求め方は以下の通りです。

収益価格 = 純収益(NOI) ÷ 利回り(NOI利回り)

純収益は、NOI(Net Operating Income:ネットオペレーティングインカムの略)と呼ばれ、収入から費用を引いたものになります。

純収益(NOI) = 年間収入 - 年間費用

NOIを求めるときの年間費用は、以下の項目が該当します。

NOIを求めるときの費用

  • 固定資産税および都市計画税
  • 損害保険料(火災保険や地震保険)
  • 管理委託料(管理会社への費用、PMフィーとも呼ぶ)
  • 軽微な修繕費(入居者入れ替え時のクロスの張替え費用等)
  • 入居者募集費用(仲介手数料やAD)
  • 管理費および修繕積立金

NOI費用の中には「借入金の返済額」と「減価償却費」は含まないことが特徴です。

NOIは「自己資金100%で投資をした場合に得られるキャッシュフロー」を表した金額といえます。

NOI利回りとは、自己資金100%で投資をしたらどれくらい稼げるかを表現した利回りのこと

一方で、投資用マンションの査定は表面利回りで求める簡易的な方法もあります。

【簡易な収益還元法】

収益価格 = 家賃収入 ÷ 表面利回り

表面利回りとは、家賃収入に対する利回りのこと

表面利回りで求めてしまうと、NOIの費用が反映されないため、維持コストを全く無視した価格を求めていることになります。

そのため、表面利回りによって求めた収益価格はあくまでも概算価格に留まり精度の高い収益価格を求めるのであれば、NOI利回りによって査定を行う必要があるのです。

次に投資用マンション売却査定で必要な書類について見ていきましょう。

2.投資用マンション売却査定に必要な書類

投資用マンションを査定するには、以下の資料が必要です。

目的 資料名
所有者である確認のため ・権利証または登記識別情報通知書
収入把握のため ・賃貸借契約書
費用把握のため ・固定資産税及び都市計画税の納税通知書
・損害保険料の分かる資料
・管理委託料の分かる資料
・管理費及び修繕積立金の金額の分かる資料
・修繕およびリフォームの履歴が分かる資料
チラシ作成のため ・間取り図の分かる資料(パンフレット等)

特に、費用を把握するための資料はしっかりと用意することがポイントとなります。

コストがあまりかかっていない物件であれば、収益還元法の分子であるNOIが高くなり、求められる収益価格(査定価格)も高くなります。

コストが曖昧のままだと、費用を保守的に見込まれて査定価格が低くなってしまうこともあります。

良い物件ほど実際のコストは少ないはずですので、費用を把握するための資料によってランニングコストが少ないことをアピールした方が良いのです。

次に投資用マンションを高く査定してもらう方法について見ていきましょう。

3.投資用マンションを高く査定してもらう7つの方法

この章では投資用マンションを高く査定してもらう方法について解説します。

投資用マンションを高く査定してもらう7つの方法

  1. 複数の不動産会社に査定を依頼する
  2. 金利が低いタイミングで査定を依頼する
  3. 空室を埋めた状態で査定を依頼す
  4. 修繕やリフォームの履歴をまとめておく
  5. 管理費が高い管理会社は切り替えておく
  6. 入居者トラブルは解消しておく
  7. 管理費および修繕積立金の滞納は解消しておく

①複数の不動産会社に査定を依頼する

投資用マンションを高く査定してもらうには、まずは複数の不動産会社に査定を依頼することが大原則です。

査定価格は各不動産会社が算出した売却予想価格であるため、不動産会社を変えれば、査定価格も変わります。

そのため、高い査定価格を得るには、複数の不動産会社に査定を依頼して高く売却してくれる不動産会社を探すことが最短ルートのアプローチになります。

複数の不動産会社に査定を依頼すると、下図のように査定額に大きな差が開きます。

複数の業者が査定

複数の業者が査定

差が開く理由としては、各社とも経験値や抱えている見込客が異なるからです。

例えば、投資用マンションで、既に海外の投資家や相続税対策で物件を探している人を抱えている不動産会社であれば、他社よりも高く査定してくれることがあります。

投資用マンションに関しては、賃料収入など収益性も加味しながら査定をするため、なおさら不動産会社の力量で査定額にバラつきが出てきます。

なので、査定は複数の不動産会社に依頼して、比較検討することがとても大切です。

しかし、複数の不動産会社を自分で調べて、1社ずつ何度も査定依頼を進めるのはとても大変です。

そんな時に不動産一括査定サイトの活用を強くオススメします。

不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

売却することは決まっておらず、現在の市場価格を確認してみたいという方でも活用出来るので、定期的にチェックしてみるのも良いでしょう。

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

都市部での売却なら

超大手の不動産会社6社に唯一依頼が一括査定サイト「

すまいValue

東京・神奈川・千葉・埼玉・名古屋・大阪・兵庫・福岡といった都市部での売却なら活用マストです!

都市部以外での売却なら

NTTグループで安心、一括査定サイトのなかで最も歴史があり、実績も抜群の「

HOME4U

すまいValue

」で対象外のエリア(都市部以外)での売却なら活用マストです!

上記サイトとセットで活用

投資物件の売却に特化した不動産一括査定サイト「

RE-Guide

上記2サイトと合わせて活用すると効果的です!

上記オススメサイトの査定依頼フォームでは、「物件の状態」と「賃料」を問う項目があるので、人に貸している投資用物件の場合は「賃貸中」にチェックの上、現在の賃料を入力しておきましょう。

投資用物件の査定は賃料が大きく関わってきますので、入力しておいた方が正確な査定結果を得ることができます。

「すまいvalue」入力画面

「すまいvalue」入力画面

②金利が低いタイミングで査定を依頼する

投資用マンションは金利が低い時期ほど高く売れますので、高額査定を得るなら金利が低いタイミングで査定を依頼することがポイントです。

以下に、過去20年間における中古マンション(投資用・居住用含む)と金利の推移を示します。

中古マンション価格と金利の推移

出典:中古マンション価格「東京カンテイ」、金利「財務省

上のグラフを見ると、金利が下がるほどマンションの価格が上がっていることがわかります。

理由としては、収益還元法で利用される分母のNOI利回りは金利と連動しているからです。

NOI利回りは、金利と不動産リスクプレミアムの合計で構成されています。

NOI利回り = 金利 + 不動産リスクプレミアム

不動産リスクプレミアムとは、立地や築年数等の要素を投資家がリスクとして見積もった概念的な数値のこと

不動産リスクプレミアムを一定とした場合、NOI利回りは金利が低くなるほど小さくなります。

2013年頃より日銀は異次元金融緩和と呼ばれる超低金利政策を継続しており、2021年1月においても超低金利政策は継続されていますので、今は投資用マンションを高く査定できるチャンスとなっています。

③空室を埋めた状態で査定を依頼する

高額査定を得るなら空室を埋めた状態で査定を依頼することがポイントです。

査定時点で入居者が入っていない投資用マンションは、不動産会社が賃料を想定して査定を行います。

不動産会社によっては、想定賃料を保守的に見込んでしまうケースがあり、空室だと査定価格が安くなることがよくあります。

実際に入居者が入っていれば、保守的な想定を防ぐことができるため、査定価格が低くなる要因を排除することができるのです。

尚、なかなか入居者が決まらない場合には、とりあえずフリーレントを使ってでも入居者を決めておくことをオススメします。

フリーレントとは入居当初数カ月間の賃料を無料とするサービスのこと

フリーレントでも入居者が入っていれば、数ヶ月後の売却時には賃料が発生しているため、入居者が入っているのと同じ状態で査定をしてもらうことができます。

④修繕やリフォームの履歴をまとめておく

高額査定を得るには、修繕やリフォームの履歴をまとめておくことがポイントです。

投資用マンションを検討する投資家は、過去の修繕やリフォームの履歴を知りたがります。

修繕やリフォームがしっかり行われている物件であれば、投資家が購入後に発生する修繕費を抑えることができるからです。

そのため、修繕やリフォームがしっかり行われている物件であれば、不動産会社の評価も高くなり、査定価格も上がります。

A4の1枚の紙に、いつ、何を修繕したかを一覧表にまとめておくだけでも十分に不動産価値が上がります。

⑤管理費が高い管理会社は切り替えておく

高額査定を得るなら、管理費が高い管理会社は切り替えておくこともコツです。

管理委託方式で管理を委託している場合、管理料は家賃の3%~8%程度が相場となります。

3%なら非常に安い部類に入るため、良い条件になり、5%であれば最低限の合格ラインです。

8%は高過ぎますので、解約してしまうか、切り替えて5%の管理会社に変更することをオススメします。

また、1戸の投資用マンションであっても、たまに家賃保証型サブリースを採用している人もいます。

家賃保証型サブリースは、管理料率が満室想定賃料の20%程度となっており、収益性が非常に低いです。

家賃保証型サブリースとは、オーナーの所有物件を一括借り上げ、オーナーに代わって管理・運営し、入居者に転貸することで、空室や滞納があった場合でも安定した家賃収入を保証するサービスのこと

収益性の低い家賃保証型サブリースは、査定価格も低くなるため、投資用マンションを高く売るなら家賃保証型サブリースは解約しておくことをオススメします。

⑥入居者トラブルは解消しておく

高額査定を得るなら、入居者トラブルは解消しておくこともポイントとなります。

入居者トラブルとは、具体的には以下のようなものがあります。

入居者トラブル例

  • 家賃の滞納が続いている
  • 家賃減額交渉が継続している
  • 騒音で頻繁に近隣に迷惑をかけている
  • 借主からの修繕要求に対して未対応のままである

投資用マンションの売却では、売却時に投資家から「何か入居者トラブルはありませんか?」といった質問を受けることが良くあります。

入居者トラブルを抱えたままの状態の物件は、売却の障害となってしまうため、トラブルは解消してから売却した後に売却活動に移ることが望ましいです。

入居者トラブルは、内容によっては賃貸借の契約解除事由に該当していることがあります。

契約解除事由に該当している入居者であれば、契約を解除し、新しい入居者に入れ替えてから売却した方が良いでしょう。

⑦管理費および修繕積立金の滞納は解消しておく

売主に管理費および修繕積立金の滞納がある場合は解消しておくことは必須です。

管理費および修繕積立金に滞納があると、その分、売却価格は安くなります。

管理費および修繕積立金に滞納がある物件は、買主が購入後、滞納分を支払うことになります。

滞納がある物件は、ほとんどの投資家は購入しようとしませんので、売却が困難となり、実際には滞納額以上に売却価格が安くなります。

区分マンションを売却するのであれば、最低限、管理費および修繕積立金の滞納は解消してから売却活動に移ることがポイントです。

まとめ

投資用マンション売却の査定について解説してきました。

投資用マンションは主に収益還元法と呼ばれる査定方法によって査定が行われ、査定時に「賃貸借契約書等」の資料が必要です。

投資用マンションを高く査定するには、「複数の不動産会社に査定を依頼する」ことが最大のポイントとなります。

高額査定を得るには、複数の不動産会社に査定を依頼して高く査定してくれる不動産会社を見つけることがポイントとなるので、不動産一括査定を利用して効率よく査定を依頼することをオススメします。

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Source: 不動産売却の教科書

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